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胆嚢癌・胆管癌

胆嚢癌について解説していきます。

胆嚢癌の5年生存率・10年生存率

5年生存率

10年生存率

胆嚢癌が転移しやすい箇所

胆嚢癌では胆管や膵臓の周囲のリンパ節や肝臓、肺などへの転移が多く見られます。

胆嚢癌はどのような癌か

胆嚢は肝臓の下にあり、肝臓で作られた胆汁をためておく袋のような臓器です。胆汁は胆嚢から胆嚢管を通って胆管に至り、十二指腸に流れ込みます。この胆嚢と胆管にできた癌を「胆嚢癌」といいます。

胆嚢癌を引き起こす可能性のある危険因子として、胆嚢・胆管炎、胆石、潰瘍性大腸炎、クローン病、原発性硬化性胆管炎、膵胆管合流異常症などが挙げられます。

胆嚢癌の主な症状

胆嚢癌は初期の頃はあまり症状は見られません。

しかし進行して肝臓、総胆管、十二指腸などに癌が及ぶと、みぞおちや脇腹の痛み、黄疸、白色便、脇腹の腫瘤といった症状がみられます。

また胆嚢炎や胆管炎を合併していると、強い痛みが生じたり熱が出たりする場合も(胆嚢癌そのものの症状とは異なります)。

胆嚢癌が再発しやすい理由・しにくい理由

胆嚢癌は最初の治療で癌細胞が完全に取り除かれていれば再発する事はありません。しかし完全に取り除かれたようでも目に見えないわずかな癌が残っていると、それが増殖し再発する事があります。

再発には切除した部位に生じる局所再発、血液やリンパの流れに乗って他の部位で再発を起こす遠隔転移、腹膜に癌細胞が種を蒔いたように散らばる転移を腹膜播種とがあります。

胆嚢癌に用いられる治療法

胆嚢癌の再発の場合、局所再発で癌細胞が取り除ける場合は根治を目指して外科手術が行われます。

再発の場合、他への部位に転移している可能性が高いためその場合は手術は行わず、抗がん剤や放射線治治療が行われます。また症状によっては免疫療法も行われる事があります。

胆嚢癌を再発させないための予防法

胆嚢癌は生活習慣と関わりが深いといわれ、特に食事療法が予防に有効といわれます。赤肉・加工肉やアルコールの過剰摂取は癌のリスクを高めるため注意が必要です。

一方、食物繊維を含む食品や適度な運動は、胆嚢癌のリスクを下げるといわれています。

また、手術後の術後補助療法を受けることで、再発のリスクを減らせるとも考えられています。

癌が再発した場合は、癌治療専門病院へ行き、早めに適切な治療を行う事が重要です。

胆嚢癌・胆管癌のステージ

ここではステージごとの胆嚢癌・胆管癌の状態について解説します。

ステージ分類

胆嚢癌のステージ

Ⅰ期 癌が胆嚢の粘膜や、その奥にある筋肉の層にとどまっている状態です。
Ⅱ期 癌が胆嚢の筋肉の層を超えているものの、胆嚢の外側には出ていない状態です。
Ⅲ期 癌が胆嚢の外に広がり、リンパ節や胆嚢周辺の臓器に浸潤している状態です。
Ⅳ期 癌が胆嚢周辺にある臓器(十二指腸、胃、大腸、すい臓など)のうち2か所以上に広がっている、または大きな血管や、胆嚢から遠い位置にある臓器に転移している状態です。

胆管癌のステージ

胆管癌のステージ分類の基準は、肝臓付近に発生する「肝門部領域胆管癌」と、十二指腸側の部分で発生する「遠位胆管癌」でそれぞれに少し異なります。ここでは、例として「肝門部領域胆管癌」のステージについてご紹介します。

Ⅰ期 癌が胆管の中に留まっている状態です。
Ⅱ期 癌が胆管を超えているが、他の臓器には広がっていない状態です。なお、胆管から広がった癌が肝臓の中の血管・胆管以外の部分(肝細胞)に浸潤している場合は、このステージに分類されます。
Ⅲ期 癌が胆管の周辺の門脈や肝動脈に広がっている状態です。また、リンパ節に転移が見られる場合にも、このステージに分類されます。
Ⅳ期 癌が肝臓の中にある胆管の深い部分や、総肝動脈、門脈の本管といった部位に浸潤している状態です。また、遠くの臓器に転移が見られる場合は、浸潤の状態に関わらずこのステージに分類されます。

ステージの分類方法

胆嚢癌・胆管癌のステージは、「癌の大きさや、周囲への広がり方」「リンパ節への転移の有無」「他の臓器への転移の有無」といった複数の要素の組み合わせによって決まります。

例えば、癌が胆嚢の浅い部位や、胆管の内部に留まっていても、遠くにある臓器に転移が認められる場合、ステージはもっとも進行した「Ⅳ」であると判断されるのです。

胆嚢癌のステージごとの治療方針

Ⅰ~Ⅱ期

基本的に、手術によって治療が行われます。癌が胆嚢の内側に留まっている場合は胆嚢のみを切除しますが、癌の広がり具合によっては、必要に応じて肝臓の一部を切除することもあります。

Ⅲ~Ⅳ期

癌の切除が可能な場合は、ステージⅡまでと同じく手術による治療が選択されます。なお、手術では癌を取り除ききることができない場合や、患者さんにとって手術が危険であると判断された場合などは、抗がん剤や放射線による治療が行われることも。

また、患者さんの病状によっては、手術や放射線治療のように癌を退治するための治療ではなく、患者さんの身体的・精神的苦痛を和らげ、その人らしい生活の質(QOL)を維持するための治療に注力することもあります。

胆管癌のステージごとの治療方針

胆管癌の場合はステージに関わらず、基本的には手術による治療が行われます。ただし、胆管癌の見極めは非常に複雑であり、医療機関によって意見が割れることも少なくありません。

とくに、肝臓近くにできた肝門部領域胆管癌の手術には非常に高い技術が要求されます。この癌と診断されたら、豊富な知識と経験を持つ専門医にしっかりと治療方針を相談することが大切です。

Ⅰ~Ⅱ期

主に手術による治療が行われます。胆管・胆嚢に加え、癌のある部分が肝臓に近い場合は肝臓の一部の切除を、脾臓や十二指腸に近い場合は脾臓・十二指腸の一部を切除します。

Ⅲ~Ⅳ期

切除が可能である場合は、ステージⅠ~Ⅱと同じく手術による治療が行われます。一方、手術では癌を取り切れない、患者さんに手術を乗り越えるだけの体力がないといった事情がある場合は、抗がん剤によって癌を攻撃する化学療法を行います。

病気の進行により患者さんの苦痛が大きい場合は、痛みなどのつらい症状をコントロールし、患者さんが自分らしい日々を送るための緩和ケアが優先されることもあります。