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ストレスとの付き合い方

ストレスが癌の再発に及ぼす影響や、ストレスとの上手な付き合い方の例などを解説していきます。

ストレスが癌に良くない理由

人間には「自律神経」という身体の機能を司っている神経が存在します。自律神経は次の2つに分けられます。

ストレスを感じると、身体をストレスから守るために交感神経が優位に働き、痛みを抑制したり、不安を和らげたりするホルモンが分泌されることが知られています。しかし、慢性的にストレスにさらされていると交感神経が過度に働き続け、これらのホルモンの分泌も限界に達し、身体の防御機構が疲弊してしまいます。その結果、免疫機能が低下し、体調不良を招き、癌と戦うための身体の状態を維持することが難しくなる可能性があります。

また、ストレスは消化器系の不調を引き起こしたり、ストレスを解消しようとして過食や飲酒などの不健康な行動を誘発したりすることがあります。その結果、過剰なアルコール摂取や塩分の多い食事を摂取するようになることが懸念されます。

アルコールの過剰摂取は肝臓癌、大腸癌、乳癌、肺癌、食道癌のリスクを高めることが、塩分の過剰摂取は胃癌のリスクを高めることが知られており、ストレスは間接的に癌のリスクを高めてしまうと考えられます。

癌の再発予防に適したストレス解消法

癌のリスクを高める可能性のある喫煙や過度な飲酒、暴飲暴食などの生活習慣を避け、心身の健康を促進する健全なストレス解消法を行うことが大切です。

ストレスの感じ方や効果的な解消法は人それぞれ異なるため、色々な方法を試し、自分に合ったものを見つけることが重要です。また、ストレスの解消には周囲の理解や協力が必要となる場合もあるため、積極的に支援を求めることも大切です。

運動をする

ウォーキングや軽いストレッチ、体操、音楽に合わせて体を動かすことなどは、心身のリフレッシュに繋がり、ストレス解消に効果的な運動です。心地よく続けられる程度の運動を नियमितに行うことで、心身のリラックスを促し、ストレスの軽減に繋がります。

周りとの交流を持つ

癌という病気を抱えていると、常に不安を感じやすい状態になりがちです。その不安を一人で抱え込むことは、精神的な負担を増大させ、それがストレスとなって身体に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、不安な気持ちを医師や看護師に相談したり、同じような経験を持つ患者さんの交流会などに参加して打ち明けることは、心理的な支援を得て、不安やストレスを軽減する上で有効です。新たな情報を得たり、共感し合える仲間を見つけることは、精神的な安定に繋がります。

趣味を持つ

自分の好きな事に集中している時間は、不安な気持ちを忘れさせ、心身のバランスを保つ助けとなります。また、達成感や充実感を得ることで、ストレスの解消にも繋がります。