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前立腺癌

掲載している治療法は保険適用外の自由診療も含まれます。自由診療は全額自己負担となります。症状・治療法・クリニックにより、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。

前立腺癌の5年生存率と10年生存率

5年生存率

10年生存率

前立腺癌が転移しやすい箇所

前立腺癌

前立腺癌は骨への転移が多く、転移の8割以上が骨転移といわれています。骨の痛みや骨折、麻痺などの症状がみられます。

次いで多いのがリンパ節への転移が約3割で骨盤内の前立腺の周りのリンパ節に転移がみられます。他は肺や肝臓に見られる事があります。

前立腺癌はどのような癌か

前立腺は膀胱の下、直腸の前に位置し、左右に一つずつ存在しています。男性の精液を生成する臓器です。この前立腺になんらかの原因で癌細胞が生じる事で発症します。前立腺癌は主に外腺(辺縁領域)に発生します。

他の癌と比べて前立腺癌の進行は遅く、ゆっくりと進行するため、死亡率が低いという特徴があります。年齢とともに発症する人が増え、80歳以上では20%の人に前立腺癌が認められるといわれています。

前立腺癌の主な症状

前立腺癌は早期から中期にかけても自覚症状がほとんど見られず発見されにくいです。尿が出にくい、排尿回数が多い、残尿感があるといったような症状が出る程度です。これらの症状は癌細胞が尿道を圧迫する事で生じるのではないかといわれています。

進行すると血尿や血精液、骨転移による痛みが生じてきます。

前立腺癌が再発する理由

前立腺癌の再発は状態の違いから2つにわけられます。

1つはPSA再発(生化学的再発)とよばれ、治療を行いPSAという腫瘍マーカーが低下したものの再び上昇してくるというものです。もう1つは臨床的再発といい、治療後に転移や病巣の増大、悪化、新たな癌細胞がみつかるといったものです。

前立腺癌に用いられる治療法

前立腺癌の治療方針は癌が前立腺だけの局所に留まっている場合と、転移がある場合とで方法が異なります。また進行度、悪性度、年齢、合併症の有無などによって決定されます。

局所再発の場合は外科手術または放射線治療が行われるか、監視療法という検査を行いながら治療はせずに経過を見る方法が選択されます。外科手術の場合は前立腺と精嚢を摘出し、その後膀胱と尿道をつなぐ前立腺全摘除術を行います。

転移がある場合でも局所の摘出術が行われる事もありますが、放射線治療、抗がん剤治療に合わせてホルモン療法という、前立腺癌を進行させるホルモンの分泌を妨げる方法もあります。

前立腺癌を再発させないための予防法

前立腺癌は食事の影響を受けるといわれ、特に動物性脂肪の摂取に注意が必要です。具体的には乳製品や肉などがそれにあたります。塩分やアルコールの過剰摂取もリスクを高めるといわれているので、控えるようにしましょう。

また、適度な運動を継続する事は前立腺癌のリスクを減らす効果があるとされており、運動療法も予防に有効です。

癌が再発した場合は、癌治療専門病院へ行き、早めに適切な治療を行う事が重要です。

前立腺癌のステージ

ここではステージごとの前立腺癌の状態について解説しています。

ステージ分類

T1a期 直腸診や画像検査では見つからず、前立腺肥大等の手術で切除した組織内から偶然癌細胞が発見された場合を指す。切除組織内の癌細胞は全体の5%以下。
T1b期 T1aと同様にして偶然発見された癌。切除組織内のがん細胞が5%以上。
T1c期 PSA値(特異的タンパク質の値)の上昇が見られたために前立腺癌が疑われ、生検によって発見された癌。
T2a期 直腸診で異常が見られる状態。癌は左右の前立腺うち片方のみで、そのうちの2分の1にとどまっている。
T2b期 T2aと同じ状態だが、片方に見られる癌が2分の1を超えている。
T2c期 癌が前立腺の両方に広がっているとはいえ、前立腺内に留まっている状態。
T3a期 癌が前立腺の被膜の外にまで広がっている状態。
T3b期 癌が精嚢にまで広がっている状態。
T4期 膀胱や直腸、骨盤壁など前立腺の隣接組織にまで癌が広がっている状態。
N0期 リンパ節への移転が見られない状態。
N1期 癌がリンパ節に移転している状態。
M0期 前立腺から離れた組織への移転は見られない状態。
M1期 癌が遠隔組織にまで移転している状態。

ステージの分類方法

前立腺癌の進み具合を表すステージは、国際対がん連合が作成した「TNM分類」という分類法により表されます。

T(Tumor:原発腫瘍)

癌の発生箇所である前立腺で癌がどれくらい広がっているか、その大きさや深さによって測定されます。

N(Nodes:所属リンパ節)

癌がリンパ節にまで達しているかどうかで測定されます。

M(Metastasis:遠隔転移)

癌細胞が前立腺から離れた他の臓器にまで転移しているかどうかで測定されます。

ステージごとの治療方針

T1期

がん病巣が非常に小さいため、現時点では何もしない「待機療法」を行う場合があります。待機療法は3~6ヶ月に一回PSA値を測定して経過を見る方法です。

ただし、その場合でも状況に応じて癌の進行を抑える薬物療法、放射線を照射することで癌細胞を死滅させる放射線療法、外科治療によって癌細胞を取り除く手術療法のいずれかが選択されることになります。

T2期

まだ癌が前立腺内に限局していて、転移が見られないため薬物療法・手術療法・放射線療法のいずれか、あるいはこれらの組み合わせで治療すれば、根治が可能と考えられます。

T3期

多くの場合、薬物療法か放射線療法、あるいは両者を組み合わせた治療を実行。手術療法がとられる場合もありますが、単独では治療効果が乏しいため、術後に放射線療法が行われることもあります。

T4期・N1期・M1期

他の組織にまで癌が広がっているため、手術による摘出は困難です。そのためこの場合は、薬物療法を中心に放射線療法を組み合わせて行います。統計結果によると、他のステージにおける治療後の5年間再発率はほぼ0%であるのに対し、この段階に至った場合の再発率は30~40%です。