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胃癌

掲載している治療法は保険適用外の自由診療も含まれます。自由診療は全額自己負担となります。症状・治療法・クリニックにより、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。

胃癌の5年生存率と10年生存率

5年生存率

10年生存率

胃癌が転移しやすい箇所

胃癌

胃癌は胃の周りにあるリンパ節への転移が最も多く、早期の胃癌でも生じる場合があります。また腹膜播種という癌細胞が種を蒔いたように生じる転移や血行性転移で肝臓に転移しやすいといわれています。

胃癌はどのような癌か

胃癌は胃の粘膜の細胞がなんらかの原因で癌化し、増殖を繰り返すことで発症します。

特殊な胃癌として胃壁の中で癌が広がって表面に現れない「スキルス胃癌」というものもあります。スキルス胃癌は表面に現れないため見つけにくく、見つかった時には60%の患者さんで転移がみられています。

胃癌の主な症状

胃癌の症状は早期では全くといっていいほど症状がなく、進行をしても無症状の場合があります。合併して生じる胃潰瘍や慢性胃炎の症状によって現れる事が多いです。

みられるものとして食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、吐血・下血、腹痛、腹部膨満感、胸焼けといった症状があります。

胃癌が再発しやすい理由

胃癌の再発後の転移で多いとされているのが腹膜播種で、胃に残っていた癌細胞が腹膜へ散らばるように転移します。

他には胃癌細胞が血液に乗って肝臓に転移したり、リンパ節に転移したりして再発する場合があります。

胃癌に用いられる治療法

再発した胃癌の治療では再発した癌細胞が胃にとどまっている場合には外科手術を行いますが、転移がある場合は外科手術は行いません

転移がある場合は抗がん剤治療、放射線治療を行い、進行を遅らせる、増殖を抑える治療を行います。場合によっては免疫療法も行います。

抗がん剤

抗がん剤を使用する化学療法は、胃癌だけでなく様々な癌において有効な治療法ですが、どのような抗がん剤を使用するのかは癌の状態や特徴、全身の症状などを適切に診断した上で選択しなければなりません。

胃癌において使用される化学療法の薬としては、「細胞障害性抗がん薬」の他にも、「分子標的薬」や免疫チェックポイント阻害薬などがあります。

胃癌で使われる抗がん薬としては、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(TS-1)、カペシタビン、シスプラチンといったものが複数あり、単独で使用される場合から、組み合わせて使用される場合まで、様々な活用法が存在しています。

胃癌で抗がん剤治療や薬物療法を行う目的としては、手術による治療が難しい場合における化学療法と、再発予防を主目的とする「術後補助化学療法」の2種類があり、それぞれに応じた対策を講じることが欠かせません。

進行性の胃癌や再発胃癌に対する化学療法では、癌の状態や臓器の機能、副作用や通院環境などを総合的に判断した上で、使用する抗がん剤が選定されます。化学療法では一次~三次化学療法まで段階が分けられており、抗がん剤などの効果を見極めながら、段階を引き上げていくといった流れです。

術後補助化学療法では、手術で取り切れなかった微小な癌細胞へアプローチするため、TS-1を基準としながら複数の医薬品が使用されます。

抗がん剤治療では体質による効果の差や副作用もあり、治療経過を詳しく検証しながら判断していくことも重要です。

放射線治療

胃癌治療においては、外科手術が第一選択となるので、放射線治療は進行性の癌や再発癌など、手術だけでは治療が困難と思われる胃癌に対して行われます。

胃癌で放射線治療が選択されるケースとしては、胃癌が進行して腫瘍が増大することで、食べ物が通りにくくなってしまったなどの症状が生じた患者に対して、症状緩和を目的とした放射線照射などが存在しています。また、手術の前に放射線照射を行うことで、あらかじめ癌細胞の状態を落ち着かせて、手術の成功率を高めたり再発率を低下させたりといった場合もあるでしょう。

放射線照射の方法としては、広範囲へ放射線を照射するだけでなく、照射部位を絞ることで癌細胞へ集中的に放射線を浴びさせて、治療効果を上げられる方法があります。また、食べ物によって胃が拡張していると放射線の照射範囲からずれてしまう可能性があるので、胃癌に対する放射線照射は原則として空腹時に行われることも特徴です。なお、胃癌の放射線治療ではTS-1などの医薬品を併用することで、一層に治療効果の向上を目指すこともあるでしょう。

放射線治療の副作用には、放射性胃炎や十二指腸炎があり、食欲低下や倦怠感、吐き気といったものがあります。その他、胃の他の周辺臓器に対する副作用として、腹痛、下痢、軟便などが引き起こされることもあります。

放射線照射後に胃潰瘍や胃穿孔、腸閉塞や腸管壊死といった症状や障害が生まれることもあり、照射後もきちんとしたケアや診断を続けなければなりません。

胃癌を再発させないための予防法

胃癌は生活習慣によって予防する事が大事です。特に塩分の過剰な摂取は胃癌のリスクを高めるといわれており、食生活の改善をする事が胃癌の予防に有効となります。ストレスを溜めない事、適度な運動をする事も胃癌再発のリスクを抑えるためには重要です。

また手術後の術後補助療法は再発のリスクを大幅に減らす事が出来る治療方法です。癌が再発した場合は、癌治療専門病院へ行き、早めに適切な治療を行う事が重要です。

胃癌のステージ

ここではステージごとの胃癌の状態について解説しています。

ステージ分類

Ⅰa期 リンパ節への移転は認められず、癌が胃の粘膜内あるいは粘膜下層内に留まっている状態。
Ⅰb期 リンパ節への転移は認められず、癌が筋層あるいは漿膜下組織内に留まっている状態。
あるいはリンパ節への転移が1~2個見られるが、癌が粘膜内あるいは粘膜下層内に留まっている状態。
Ⅱa期 リンパ節への移転は見られず癌が漿膜を超えて胃の表面に出ている状態。あるいはリンパ節へ1~6個の転移が見られ、癌が漿膜下層に達しているか、胃の粘膜下層内に留まっている状態。
Ⅱb期 リンパ節への転移はないかあるいは1~2個の転移にとどまっており、かつ癌が漿膜下層内に留まっているかあるいは胃の表面に到達している状態。
もしくは3~6個あるいは7個以上のリンパ節転移が見られ、癌が漿膜下層まで達しているか、粘膜下層内に留まっている状態。
Ⅲa期 癌が胃の表面に現れ他の臓器に続いており、1~2個のリンパ節転移が見られる状態。
あるいはリンパ節転移は3個以上見られるが、他臓器に続いてはいない状態。
Ⅲb期 リンパ節転移は2個以内だが癌が隣接臓器にまで達している状態。
あるいはリンパ節転移は3個以上だが隣接臓器にまでは達していない状態。
Ⅲc期 リンパ節転移は3~7個以上で、癌が隣接臓器にまで達している状態。
Ⅳ期 肺や肝臓など遠くの臓器にまで転移している状態。

ステージの分類方法

胃癌の進行度はT因子・N因子・M因子の3つの因子から総合的に判断します。これを「TNM分類」と呼びます。

T因子=癌の進達度

胃は内側から外側に向かって粘膜・粘膜下層・筋層・漿膜下層・漿膜という構造になっており、癌は粘膜で発生した後漿膜へと徐々に進達していき、ついには胃の表面に現れます。この進達具合を表すのが「T因子」です。

N因子=リンパ節転移の有無

癌は徐々に発生した部分に近いリンパ管を通ってリンパ節に達します。このリンパ節転移が見られるかどうかを表すのが「N因子」です。

M因子=遠隔転移の有無

癌細胞が胃からは遠い臓器にまで転移していることを「遠隔転移」と呼びます。この有無を表すのが「M因子」です。

ステージごとの治療方針

Ⅰa期

比較的初期の癌に関しては、内視鏡を用いて切除できないかどうか検討されます。あるいは腹部に小さな穴を開け、そこから専用カメラなどを挿入して切除する「腹腔鏡下手術」が選択されることもあります。

Ⅰ~Ⅲ期

Ⅰa期で内視鏡手術や腹腔鏡下手術は不可能と判断された場合も含め、遠隔転移が認められないなら開腹手術による切除が行われます。術後は化学療法や薬物療法がとられます。

Ⅳ期

癌を全て切除することは不可能であるため、薬物療法や放射線療法で進行を遅らせます。