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掲載している治療法は保険適用外の自由診療も含まれます。自由診療は全額自己負担となります。症状・治療法・クリニックにより、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。
このページではQST病院(旧:放射線医学総合研究所病院)が行なっている、がん再発の治療法についてまとめています。
QST病院は、がんの放射線診療、特に重粒子線がん治療を中心に行なっている医療機関です。1994年以降数多くの重粒子線治療臨床の実績があるQST病院の治療法や特徴をまとめました。
院長:辻 比呂志医師
辻医師が院長を務める量子科学技術研究開発機構(QST)では、患者さんのがん克服とがんによる死亡率をゼロに抑えることを目指し、重粒子線によるがん治療の研究を、積極的に行なっています。
重粒子線を中心とした放射線治療を確立するため、現在もさまざまな臨床研究を実施。QST病院以外の研究機関や医療機関などとも連携を図ることで、研究成果を早く普及させるための活動にも力を入れている辻医師。安定した専門性の高い医療を患者さんに提供できるよう、常に医療研究を続けています。
2019年4月に放射線医学総合研究所病院から、名称変更したばかりのQST病院。千葉市稲毛区にある「国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構」の一部門で、がん治療に特化した重粒子線がん治療をメインに行なっている医療機関です。
QSTとは「Quantum and Radiological Science and Technology(量子・放射線医学技術)」のこと。QST病院では、「重粒子線治療装置(HIMAC)」を使っており、25年以上培われてきた研究と臨床実績をもとに、レベルの高い重粒子線治療を提供したいと考えているのです。
従来のX線の放射治療は、体の奥へ向かうほどエネルギーが弱くなってしまう性質があること、さらに患部に届くまでの正常な細胞までも死滅させて体のダメージを大きくさせてしまうというデメリットがあります。
重粒子線治療の場合は、体の奥深くまでエネルギーを集中させることが可能で、がん細胞を標的にピンポイントで照射できます。正常な細胞への影響を最小限に抑えられるため、副作用が少なく、体の回復や精神的ダメージが軽減されます。
従来のX線放射線治療は、損傷したがん細胞が再度回復してしまうケースが見られることに対して、重粒子線の場合は、損傷を与えたがん細胞は治りにくいことがわかっています。つまり、同じ部位のがんの再発の可能性が少なくなるということです。
がんの部位によっては、重粒子線治療の技術料314万円(2019年5月現在)が高額診療ということで、全額自己負担になってしまいます。肺がん・大腸がん・婦人科がん・肝臓がんなどが対象です。
2018年4月以降も、前立腺や頭頸部などのがんを対象に、重粒子線治療の保険が適用になりました。また、臨床試験で行なわれる部位の技術料は、患者さんの負担はありません。詳しい部位や内容は問い合わせてください。
QST病院は国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構の1つの部門として存在しています。放射線医学の研究所に併設された施設で、重粒子線を用いたがん治療をメインとした治療を提案しています。
治療は肝臓がん、直腸がん、乳がんと場所はほとんど問わず、体のさまざまな場所のがんに対応しています。
重粒子線治療に使用しているのは、HIMACと呼ばれる重粒子線治療装置です。この装置による25年にもおよぶ研究と臨床研究をふまえたうえで、患者さんに治療を提供しています。
重粒子線の研究と治療は病院内のみで完結させることはありません。将来は重粒子線を用いたがん治療の適応と拡大を目指し、さまざまな活動も行っています。これにより、保険診療外や先進医療が受けられない患者さんへの対応もできるよう目指しているのです。
初診は治療が可能かどうかの判断をする診療と、セカンドオピニオンのどちらかが受けられます。
患者さんが重粒子線によるがん治療に適応できるかどうか、治療の対象となるかどうかを判断します。
患者さんの全身の状態とがんの状態を判断したうえで、治療法を提案。検査結果と照らし合わせて判定してくれます。
治療には患者さん用の固定具を作成します。CTシミュレーションを実施。眼球のがんの場合は治療リハーサルも行われます。
個人によって差はありますが、治療から数週間後に退院となり、診療所とQST病院の2ヶ所で経過観察を行っていきます。
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