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乳癌

掲載している治療法は保険適用外の自由診療も含まれます。自由診療は全額自己負担となります。症状・治療法・クリニックにより、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。

乳癌の5年生存率と10年生存率

乳癌の5年生存率

乳癌の10年生存率

乳癌が転移しやすい箇所

乳癌

乳癌は他の箇所から癌細胞が転移する事は稀で、乳癌から他の箇所への転移する事が多い特徴があります。特に多いのがリンパ節への転移で次いで骨や皮膚への転移が多いといわれています。他には肺、肝臓、脳への転移もみられます。

乳癌はどのような癌か

乳癌とはなんらかの原因で乳房にある乳腺に癌細胞が生じる事で発症します。

乳腺は母乳を生成する小葉と「小葉」で作られた母乳を乳頭まで運ぶ細い管状の「乳管」にわけられます。乳癌のほとんどが乳管に生じる癌で約95%を占め、小葉は約5%といわれています。癌細胞が小葉や乳管にとどまっている癌を非浸潤癌、小葉や乳管を超えて外に広がっている癌を浸潤癌といいます。

花咲き乳癌

花咲き癌とは、がん性皮膚創傷、またはがん性皮膚潰瘍という病気の俗称です。

「花咲き乳癌」は、乳房にできるものを指します。がん組織が増殖し、皮膚を突き破って出てくることがありますが、その見た目は花が咲いたように見えることから、花咲き乳癌と呼ばれているそう。

次のように進行することが多い種類の癌です。

まず皮膚に赤みが出てきて、うっ血や充血が出てきます。がん細胞が増殖し、腫瘍が大きくなると、皮膚表面の一部が壊死していきます。この時点で傷から血液や滲出液が出てくるため、痛みだけでなく臭いも出てくるようになるのです。

この状態がさらに進行すると患部が欠損または陥没し、がん性皮膚潰瘍と呼ばれるように。菌の感染によってきつい臭いをともなうのが特徴で、患部には痛みが生じることから、患者にとって大きな負担となります。

では、治療方法はどのようなものがあるのでしょうか。

花咲き乳癌が生じた時点で、がんの完治は難しいと言われています。というのも、がん性皮膚創傷が生じるのはがんのステージがすでに進行し、他の部位への転移が起きている状態であることが多いためです。

そのため、花咲き乳癌の治療では、皮膚のみへの転移である場合を除いては手術による切除を行わず、放射線治療や化学療法、ホルモン治療を行うことがほとんど。花咲き乳癌は痛みをともなうことが多いため、痛み止めを使い、感染症を広げないための処置を行うのが一般的です。

乳癌の主な症状

乳癌は初期の頃では自覚症状がほとんどなく進行とともに症状が現れてきます。

特徴的な症状は乳房に生じるしこりです。乳癌のしこりは石のように固く、触ってもあまり動かないのが特徴です。

他には乳房にえくぼのようなくぼみが生じたり、皮膚に湿疹や発赤がみられたりします。また乳房に近くのリンパ節が腫れる事があり、わきの下、胸骨近く、鎖骨の上下部分に腫れが生じます。

乳癌が再発しやすい理由・しにくい理由

乳癌は最初に見つかった時に転移がなく、外科手術で完全に取り除いてしまえば再発する事はありませんが、なかなかに困難です。目に見えないわずかな癌細胞が残っていた場合再発を起こします。

再発は乳房、または近くのリンパ節に生じる局所再発と他の臓器に転移してしまっている遠隔転移とにわけられます。

乳癌に用いられる治療法

再発した乳癌の治療は局所再発か遠隔転移かで異なります。局所再発の場合は根治を目指し、手術で癌細胞を取り除き必要に応じて、抗がん剤や放射線治療を行い治療をします。

遠隔転移の場合は手術を行う事はできず、癌の進行や増殖を抑える目的で抗がん剤、放射線治療が行われます。また必要に応じて免疫療法も併用して行われる事もあります。

乳癌を再発させないための予防法

乳癌の再発を予防するためには生活習慣の改善が有効といわれています。塩分、アルコールを過剰摂取しない事や適度運動をを行うこと、ストレスを溜めない事は癌の予防に大切な事です。

また術後補助療法は癌再発のリスクを大幅に減少させる事ができます。癌が再発した場合は、癌治療専門病院へ行き、早めに適切な治療を行う事が重要です。

乳がんのステージ

ここではステージごとの乳癌の状態について解説しています。

ステージ分類

0期 乳液の通る管である「乳管」内に癌が留まっている状態(非浸潤癌)。乳がんの始まりであり、しこりはない。
Ⅰ期 癌が乳管を破って外に飛び出している(浸潤癌)ものの、脇の下のリンパ節にまでは達していない状態。しこりの大きさは2㎝以下。
Ⅱa期 浸潤癌が脇の下のリンパ節にまで達しているが、しこりの大きさは2㎝以下の状態。あるいは浸潤癌がまだ脇の下のリンパ節に達していないが、しこりの大きさが2~5㎝に成長している状態。
Ⅱb期 浸潤癌が脇の下のリンパ節にまで達しており、かつしこりの大きさが2~5㎝に成長している状態。
Ⅲa期 しこりの大きさが5㎝以上で脇の下のリンパ節に転移が見られる状態。あるいはしこりの大きさに関わらず、脇の下のリンパ節に転移が見られ、かつ癌細胞によりリンパ節同士が癒着したり石灰化して周辺組織に固定されたりしている状態。あるいは脇の下のリンパ節転移も見られないが、胸骨の内側のリンパ節に転移が見られる状態。
Ⅲb期 しこりの大きさに関係なくしこりが胸壁に固定されていたり、皮膚の浮腫みや潰瘍が見られる状態。
Ⅲc期 しこりの大きさに関係なく、脇の下と胸骨の内側の両方のリンパ節に転移が見られる状態。あるいは鎖骨の周囲に転移が見られる状態。
Ⅳ期 しこりの大きさやリンパ節の転移状況に関係なく、他の臓器にまで転移している状態。

ステージの分類方法

ステージは、国際基準である「TNM分類」に沿って決められます。

癌の大きさや深さ(T)

乳房内で癌がどれ程広がっているか、また乳管内を飛び出して浸潤癌となっているかどうかによって判断されます。

リンパ節への転移(N)

浸潤癌がリンパの流れに乗ってリンパ節に転移すると、癌が発生した臓器から離れたリンパ節にも広がっていく可能性があります。このリンパ節への転移の度合いが判断基準です。

遠隔転移(M)

遠隔転移は癌がリンパ節や血液に入り込んで他の様々な臓器にまで達すること。TNM分類のMにおいては、この遠隔転移有無がポイントとなります。

ステージごとの治療方針

0期

癌が小さい場合には乳房温存手術も可能です。腫瘍部分を広めに見積もって摘出し、周囲の乳腺や脂肪で乳房の形を整えます。術後の薬物療法は基本的に必要ありません。

Ⅰ~Ⅱ期

腫瘍が小さい場合には乳房温存手術が可能ですが、術後放射線療法が必要です。腫瘍が大きい場合には乳房切除術を行いますが、術前に薬物療法で腫瘍を小さくできれば乳房温存手術を行う場合もあります。

手術の際にはリンパが最初に流れ着く場所である「センチネルリンパ節」への転移がないかを調べ、転移が認められなければ手術は終了です。もし認められればその部分も周囲の脂肪と一緒に切除。術後は再発予防のために薬物療法か化学療法、分子標的治療のいずれか、あるいはそれらを組み合わせた治療が行われます。

Ⅲ~Ⅳ期

癌が他の臓器に広がっている可能性があるため、摘出手術ではなく薬物療法がとられます。しかし、薬物療法の効果によっては摘出手術が可能になる場合も。そのケースでは乳房切除術の後に再発防止のために放射線治療が行われます。