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掲載している検査の解釈や治療法については一般的な情報です。症状・良性疾患の有無・クリニックにより対応は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、検査結果の判断や副作用、治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。
がんの治療後、骨の痛みが続いたり腫瘍マーカーが上がったりしたときに、主治医から「骨シンチ」をすすめられることがあります。
「骨シンチグラフィ」とは、がんが骨に再発・転移していないかを全身まとめて調べられる画像検査です。
ここでは、がんの再発という観点から、骨シンチでわかること、苦手な病変、検査の流れや費用の目安、ほかの検査との違いをわかりやすく解説します。
骨シンチは、核医学検査(RI検査)のひとつです。微量の放射線を出す薬を注射し、その薬が骨に集まる様子を専用のカメラで撮影します。
使われる薬は、テクネチウム(99mTc)という放射性物質をリン酸化合物に結びつけたものです。この薬は骨が壊されたり新しく作られたりする働きが盛んな部分に多く集まる性質があります。
がんが骨に転移すると、その周囲で骨の代謝が活発になるため、転移した部分が画像上で濃く写るしくみです。
骨シンチは、頭から足先までの全身の骨を一度に撮影できる点が大きな特徴です。
骨転移は肋骨・背骨・骨盤に起こりやすいとされますが、どこに起こるかはあらかじめわかりません。全身をまとめて確認できるため、痛みの症状が出ていない部位の骨転移も見つけられることがある検査です。
がんの診療では、主に次のような目的で骨シンチが行われます。
骨シンチは、骨の代謝の変化をとらえるため、レントゲン検査よりも早い段階で骨の異常を見つけられるとされています。
特に、乳がんや前立腺がんの骨転移を見つけるうえでは、鋭敏で確実な方法のひとつとされています。肺がんなど、骨に転移しやすいほかのがんの経過観察でも用いられます。
がんの治療後は、再発や転移を早期に見つけるために定期的な検査が行われます。骨シンチが行われるのは、たとえば次のような場合です。
ただし、骨シンチだけで再発が確定するわけではありません。骨シンチで異常が見つかった場合は、CT・MRI・PET-CTなどの画像検査、血液検査の結果、場合によっては組織を採って調べる検査(生検)とあわせて総合的に判断されます。
骨シンチは骨転移を調べる代表的な検査ですが、万能ではありません。結果を受け止めるうえで、次の点を知っておくと安心です。
骨シンチの薬は、骨の代謝が活発な部分に集まります。そのため、骨折や、骨・関節の炎症など、がんの転移以外の原因でも画像上で濃く写ることがあります。骨シンチで集まりが見つかっても、すぐに「再発」と決まるわけではありません。
がんの種類によっては、骨に病変があっても骨シンチで写りにくいことがあります。たとえば多発性骨髄腫では、骨シンチは異常が出にくいことが比較的多く、あまり有用ではないとされています。骨シンチで異常がなくても痛みが続く場合は、PET検査やMRIなどほかの検査で確認することがあります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 見つけやすいとされるもの | 乳がん・前立腺がんなどの骨転移。前立腺がんでは、骨転移があるのに異常が出ないことが少ないとされています。 |
| 区別が必要なもの | 骨折、骨や関節の炎症など、がん以外の原因による集まり |
| 写りにくいことがあるもの | 多発性骨髄腫など。ほかの検査とあわせて確認します。 |
骨転移や再発を調べる検査は骨シンチだけではありません。それぞれ得意なことが異なるため、目的に応じて使い分けたり組み合わせたりします。
| 検査 | 主な特徴 |
|---|---|
| 骨シンチ | 全身の骨を一度に調べられる。骨の代謝の変化をとらえ、X線より早く異常を見つけられることがある。 |
| PET(PET-CT) | がん細胞の活動性を全身でとらえる。骨以外の臓器への再発・転移もあわせて調べられる。 |
| MRI | 特定の部位を詳しく調べるのに向く。背骨の転移で神経が圧迫されていないかの確認などに用いられる。 |
| CT | 骨の形の変化(骨が溶けている・もろくなっているなど)や、周囲の臓器の状態を確認できる。 |
骨シンチは、薬を注射してから撮影まで数時間あくのが特徴です。流れは医療機関によって異なりますが、おおまかには次のとおりです。
結果は、専門の医師が画像を読影したうえで、後日主治医から説明されるのが一般的です。
がんの骨転移・再発を調べる目的で、主治医の判断で行う骨シンチは保険診療で受けられます。費用は医療機関によって異なりますが、ある医療機関の案内では、3割負担で約2万円が目安とされています。高額療養費制度の対象になる場合もあるため、詳しくは受診する医療機関に確認しましょう。
骨シンチは放射性医薬品を使用します。妊娠している人、妊娠の可能性がある人、授乳中の人は、必ず事前に医師や検査スタッフに伝えてください。授乳を一時的に控えるよう案内されることがあります。
骨の痛みなどで、あおむけのまま動かずにいるのが難しい場合は、検査が難しいことがあります。痛みがある場合は、事前に主治医に相談しておきましょう。
骨シンチの薬は、予約した人のために用意され、保存がききません。やむを得ず受けられなくなった場合は、できるだけ早く医療機関に連絡しましょう。
骨シンチで使う薬はごく微量で、出る放射線も時間とともに弱まり、多くは尿とともに体外へ排出されます。核医学検査で受ける被ばく量は、約2mSv程度(日本人が1年間に自然界から受ける放射線量とほぼ同じ)とする医療機関もあり、レントゲン検査やCT検査と同程度とされています。
検査は、被ばくの影響よりも「骨転移の有無を確認するメリット」が大きい場合に行われます。不安がある場合は、遠慮せず医師に相談しましょう。
骨シンチなどの検査で骨転移・再発がわかった場合、治療は「痛みを和らげる」「骨折や神経の圧迫を防ぐ」「がんの進行を抑える」といった目的に合わせて検討されます。主な治療には、放射線治療、薬物療法、手術などがあり、がんの種類や転移の数・部位、体の状態によって選択肢が変わります。
当サイトでは、切開できる部位・できない部位といった状況別に、再発がんのセカンドオピニオンを受けられる病院を紹介しています。治療先を検討する際は、セカンドオピニオンを受けられる病院もご覧ください。
A.いいえ。骨シンチの薬は骨の代謝が活発な部分に集まるため、骨折や関節の炎症など、がん以外の原因でも濃く写ることがあります。CTやMRIなどほかの検査とあわせて判断されます。
A.多くの場合、骨転移の有無を確認する目安になります。ただし、多発性骨髄腫のように骨シンチで写りにくい病変もあります。骨の痛みが続く場合は、結果にかかわらず主治医に伝えましょう。
A.骨シンチは全身の骨を調べることに、PET検査は骨以外も含めた全身のがんの活動性を調べることに向いています。どちらが適しているかは、がんの種類や再発が疑われる部位によって異なるため、主治医が判断します。
A.骨シンチでは、一般的に食事の制限は特にありません。ただし、同じ日にほかの検査がある場合はその検査の指示に従う必要があるため、医療機関の案内を確認してください。
骨シンチは、骨の代謝が活発な部分に集まる薬を使い、全身の骨を一度に調べる検査です。がんの再発診断では、骨への転移があるか、どこにいくつあるかを確認する目的で用いられ、X線検査より早く異常を見つけられることがあります。
一方で、骨折や炎症などがん以外の原因でも濃く写ることがあり、多発性骨髄腫のように写りにくい病変もあります。骨シンチの結果だけで判断せず、CT・MRI・PETなどの検査とあわせて総合的に判断されます。
骨シンチで骨転移・再発がわかっても、治療の選択肢は一つではありません。「自分の場合、どの治療が検討できるのか」を主治医に確認し、迷うときはセカンドオピニオンも活用しながら、納得できる治療を選びましょう。