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掲載している検査の解釈や治療法については一般的な情報です。症状・良性疾患の有無・クリニックにより対応は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、検査結果の判断や副作用、治療によるリスクなども診療方法によって異なりますので、不安な点については、各クリニックの医師に直接確認・相談してから治療を検討することをおすすめします。
癌の治療後、定期検査において「腫瘍マーカー」の数値が気になる方も多いでしょう。腫瘍マーカーの数値が上がると、「癌が再発したのではないか」と不安になるかもしれません。しかし、腫瘍マーカーが上がる理由は癌の再発だけではありません。こちらでは、腫瘍マーカーが上がる理由や、再発の疑いについて詳しく解説します。
腫瘍マーカーとは、癌細胞が増殖する際に産生される特定の物質、または癌細胞に反応して正常な細胞が作り出す物質のことです。血液や尿などの検査によってこれらの物質の量を測定することで、体内に癌が潜んでいる可能性や、治療の効果、再発の有無などを調べる目安として利用されます。
癌治療によって一度下がっていた腫瘍マーカーの数値が再び上昇傾向にある場合、癌の再発や進行の可能性が疑われます。癌細胞が再び増殖を始めたことで、マーカーの産生量が増加していると考えられるためです。
腫瘍マーカーは癌以外の原因でも基準値を超えて上昇することがあり、これを「偽陽性」と呼びます。腫瘍マーカーとなる物質は正常な細胞にも微量に存在しており、炎症などの刺激によって産生が増加してしまうことがあるためです。肝炎や膵炎、肺炎といった炎症性疾患のほか、良性のポリープや筋腫などが原因で数値が跳ね上がることもあります。
毎日の生活習慣や加齢も、腫瘍マーカーの数値に影響を与えます。例えば、喫煙習慣が数値上昇の原因になるマーカー(CEAなど)もあれば、糖尿病などの代謝性疾患が細胞のターンオーバーに影響して数値を不安定にさせることもあります。また、特定の薬剤やサプリメントの服用、個人の遺伝的な体質が偽陽性を引き起こす要因となるケースもあります。
| 腫瘍マーカー | 主な対象となる癌 | 上昇する可能性のある良性疾患・要因 |
|---|---|---|
| CEA | 大腸がん、胃がん、肺がん、乳がんなど | 喫煙、肺炎、気管支炎、肝炎、潰瘍性大腸炎など |
| CA19-9 | 膵臓がん、胆管がん、胆のうがん、胃がん、大腸がんなど | 胆石症、胆管炎、膵炎、肝炎、糖尿病など |
| PSA | 前立腺がん | 前立腺肥大症、前立腺炎など |
| AFP | 肝細胞がん | 肝炎、肝硬変など |
| CA125 | 卵巣がん、子宮がんなど | 子宮内膜症、月経、妊娠、卵巣のう腫など |
腫瘍マーカーが基準値を超えて高値を示した場合でも、それだけで癌の再発と確定することはできません。確定診断のためには、CTやMRI、PET-CTなどの画像検査や、必要に応じて生検(細胞を採取する検査)などを組み合わせて総合的に判断する必要があります。
腫瘍マーカーは一時的な炎症や体調の変化で一時的に上昇することがあります。そのため、一度の検査で数値が高かったからといってすぐに再発と結びつけるのではなく、定期的に検査を行い、数値が「継続的に上昇し続けているか(トレンド)」を確認することが重要視されます。
腫瘍マーカーが高値を示す背景には、癌以外の良性疾患、炎症、喫煙、加齢、薬剤、体質など、さまざまな要因が隠れていることがあります。一番大切なのは、数値だけで一喜一憂せず、なぜ高くなっているのかを医療機関でしっかりと確認することです。
過去に良性疾患の既往歴がある場合は、それが原因で数値が高く出ている可能性もあるため、自身の健康状態や既往歴を医師に正しく伝え、専門的な判断を仰ぐことが重要です。
腫瘍マーカーの数値上昇は、癌の再発を知らせる重要なサインの1つですが、「腫瘍マーカーが上がる=必ず再発している」わけではありません。
良性疾患や炎症、生活習慣などによって引き起こされる「偽陽性」の可能性も十分に考えられます。腫瘍マーカーの数値はあくまで診断を補助する目安の1つとして捉え、数値に変動があった場合は、画像検査などの精密検査を追加で行い、主治医と相談しながら冷静に対応することが大切です。